世界の振り子GLOBAL PENDULUM
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第1号|2026⁠年⁠10⁠月後半

米インフレ率 → イールドカーブ

一般的な説明(直接の仕組み・逆向き):インフレが高まると、中央銀行が短期金利を引き上げ、長短金利差が縮小または逆転する。

今号:米インフレ率は64(やや熱い)、イールドカーブは41(中立)――少なくとも一方が平常の範囲(40⁠~⁠60)にあるため、判断しません。

熱い・冷たいは位置を示すだけで、良し悪しではありません。やや熱いからといって下がるとは限らず、大きく振れていてもすぐに戻るとは限りません。ここでは歴史を示すだけで、売買の推奨はしません。

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いまどこにいるか

今号、二つの指標はそれぞれどこにあるか

米インフレ率:64(直近10⁠年平均より0.41%ポイント高い)。イールドカーブ:41(現在 1.05%ポイント)。

検証

この関係は成り立つか

  1. 一般的な説明インフレが高まると、中央銀行が短期金利を引き上げ、長短金利差が縮小または逆転する出典:ボストン連銀「Predicting Recessions Using the Yield Curve: The Role of the Stance of Monetary Policy」(2020⁠年)。同記事は先行期間を書いていません。この関係は中央銀行の利上げを経由するため、当サイトは「米インフレ率→FF金利」の0⁠~⁠12⁠か⁠月を当てはめています。同記事は、2019⁠年の逆イールドは主に長期金利の低下によるもので、利上げによるものではないとも指摘しています。
  2. 当サイトのデータによる実測位置で見る(それぞれ自分の平常と比べ、高低がそろって動くか):米インフレ率と6⁠か⁠月後のイールドカーブの一致度は+0.43(逆向きの関係なので、元の相関係数は−0.43で、マイナスなら合致するため符号を反転しています)。5⁠年間の期間を1⁠年ずつずらしながら見ると、54期間中44期間で向きが一致しました。変化で見る(それぞれの位置の過去12⁠か⁠月の変化、上下動がそろうか):一致度は+0.19。53期間中41期間で向きが一致しました。二つの物差しの結論が違います。長期の高低はそろって動きますが、1⁠年以内の上下動はそろわないことが多いです(変化で見ると「弱い」)。
    位置44/54
    変化41/53
    1マスが5⁠年間の期間(1⁠年ずつずらしたもの)です。塗りつぶし=一般的な説明と向きが一致、枠だけ=不一致。
    一つの物差しが支持
  3. 成り立たなかった時期5⁠年間の期間を1⁠年ずつずらして見て(前後の期間は重なります)、向きが合わなかった期間にかかる年。位置(54期間):1986⁠~⁠2002、2003⁠~⁠2008、2016⁠~⁠2025/変化(53期間):1982⁠~⁠1999、2003⁠~⁠2010、2018⁠~⁠2023。
  4. 予測できるか予測の検定(過去の検定で、上の「いまどこにいるか」とは関係なく、当サイトによる将来の予測でもありません):米インフレ率の過去12⁠か⁠月のデータを加えると、イールドカーブをより正確に予測できるか。結果:兆しはあるが関門は不通過(p⁠=⁠0.045、小さいほど偶然とは考えにくい)。推計に使っていない直近の期間で実際に予測した誤差は5.6%増。兆しあり

歴史の軌跡

2本の線を重ねて見る

データ:米国は米労働統計局(FRED 経由、セントルイス連銀)、日本は世界銀行 Global Economic Monitor(CC BY 4.0)、その他は OECD。米連邦準備制度理事会 H.15(10⁠年-3⁠か⁠月)(FRED 経由、セントルイス連銀)。位置は当サイトが計算。

米インフレ率イールドカーブ

時間差

どれだけの時間差で最もよく重なるか?

棒が長いほど、一般的な説明の向きどおりにそろって動いています(数字は一致度)。

限界

このカードでは言えないこと

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