世界の振り子GLOBAL PENDULUM
日本語

第1号|2026⁠年⁠10⁠月後半

米インフレ率 → 米10⁠年金利

一般的な説明(直接の仕組み・同じ向き):インフレが高まると、債券投資家がより多くのインフレ補償を求め、10⁠年物利回りが上がる。

今号:米インフレ率は64(やや熱い)、米10⁠年金利は91(熱い)――どちらも平常より高く、一般的な説明の向きと一致しています。

熱い・冷たいは位置を示すだけで、良し悪しではありません。やや熱いからといって下がるとは限らず、大きく振れていてもすぐに戻るとは限りません。ここでは歴史を示すだけで、売買の推奨はしません。

050100
振り子(目盛り)にマウスを合わせると名前が表示され、クリックするとその指標のページへ移動します。振り子(目盛り)をタップすると名前が表示され、もう一度タップするとその指標のページへ移動します。

いまどこにいるか

今号、二つの指標はそれぞれどこにあるか

米インフレ率:64(直近10⁠年平均より0.41%ポイント高い)。米10⁠年金利:91(直近10⁠年平均より2.09%ポイント高い)。

検証

この関係は成り立つか

  1. 一般的な説明インフレが高まると、債券投資家がより多くのインフレ補償を求め、10⁠年物利回りが上がる出典:サンフランシスコ連銀「A New Conundrum in the Bond Market?」(2017⁠年)。同記事が扱うのは、インフレ統計の発表当日の利回りの反応(予想外の部分のみ)です。10⁠年物利回りは主に今後10⁠年のインフレ予想を反映し、近い時期のインフレ予想の影響はごく小さいとしています。
  2. 当サイトのデータによる実測位置で見る(それぞれ自分の平常と比べ、高低がそろって動くか):米インフレ率と同じ月の米10⁠年金利の一致度は+0.50。5⁠年間の期間を1⁠年ずつずらしながら見ると、49期間中40期間で向きが一致しました。変化で見る(それぞれの位置の過去12⁠か⁠月の変化、上下動がそろうか):一致度は+0.32。48期間中44期間で向きが一致しました。二つの物差しの結論が違います。長期の高低はそろって動きますが、1⁠年以内の上下動はそろわないことが多いです(変化で見ると「弱い」)。
    位置40/49
    変化44/48
    1マスが5⁠年間の期間(1⁠年ずつずらしたもの)です。塗りつぶし=一般的な説明と向きが一致、枠だけ=不一致。
    一つの物差しが支持
  3. 成り立たなかった時期5⁠年間の期間を1⁠年ずつずらして見て(前後の期間は重なります)、向きが合わなかった期間にかかる年。位置(49期間):1982⁠~⁠1989、1990⁠~⁠1996、2009⁠~⁠2016、2021⁠~⁠2026/変化(48期間):1981⁠~⁠1987、2002⁠~⁠2008。
  4. 予測できるか予測の検定(過去の検定で、上の「いまどこにいるか」とは関係なく、当サイトによる将来の予測でもありません):米インフレ率の過去12⁠か⁠月のデータを加えると、米10⁠年金利をより正確に予測できるか。結果:予測の関係は見えない(p⁠=⁠0.619、小さいほど偶然とは考えにくい)。推計に使っていない直近の期間で実際に予測した誤差は2.4%増。見えない

歴史の軌跡

2本の線を重ねて見る

データ:米国は米労働統計局(FRED 経由、セントルイス連銀)、日本は世界銀行 Global Economic Monitor(CC BY 4.0)、その他は OECD。米連邦準備制度理事会 H.15(FRED 経由、セントルイス連銀)。位置は当サイトが計算。

米インフレ率米10⁠年金利

時間差

どれだけの時間差で最もよく重なるか?

棒が長いほど、一般的な説明の向きどおりにそろって動いています(数字は一致度)。

限界

このカードでは言えないこと

すべての関係に戻る