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注目テーマ|インフレ|2026⁠年⁠10⁠月後半

米インフレ率はやや熱い:押し上げているのは何、押し下げているのは何?

当サイトのデータで「先に動く」と確かめられた7つの要因で、今号それぞれがどちらに押しているか、過去こうした押しが当たったか、次号で何を見るかを読み解きます。データは2026⁠年⁠9⁠月まで。

ステップ1・いまどこにいるか

米インフレ率は3.7%、1⁠年前は3.0%

データは2026⁠年⁠9⁠月まで。自らの歴史と比べると64(やや熱い)です。このページは今後どうなるかは扱いません。当サイトのデータで、どの要因が過去いつも先に動いてきたか、それぞれが今号どちらに押しているかを見ていきます。

ステップ2・何が先に動くか

データで確かめられた7つの要因(4分類)

当サイトは59指標のすべての組み合わせで予測の検定を行いました(方法は関係図のページ)。米インフレ率に先行し、しかも最も頑健な層(3つの検定をすべて通過し、実際に予測が良くなり、別の計算方法でも成り立つ)は7つです:

「先行する」は「原因になる」とは違います。検定で分かるのは、これらの変化が先に現れ、予測に役立つことです。両方が第三の要因に動かされている可能性は排除できません。原油と食料はそれ自体がインフレの構成項目(エネルギー、食料)なので、先に動く分の一部は計算上のものです。

ステップ3・今号それぞれどちらに押しているか

原材料と農産物、エネルギーが押し上げ、不動産、信用と金融ストレスが押し下げ

押す力=その要因の最近の変化が自らの平常とどれだけ違うかを、過去の関係にあてはめて、その後の米インフレ率が何ポイント高く(+)または低く(−)なるかに換算したものです。今後の変化はすべて平常とみなし、予想はしません。

各要因の最近の変化が、過去の関係にもとづいて、その後の米インフレ率(前年比)を押す力。単位:ポイント。押し上げ押し下げ細い棒=今後6⁠か⁠月、太い棒=今後12⁠か⁠月
  1. 商品総合原材料と農産物・同じ向き
    6⁠か⁠月 +0.4812⁠か⁠月 +0.69
  2. 原油エネルギー・同じ向き
    6⁠か⁠月 +0.3812⁠か⁠月 +0.55
  3. 食料原材料と農産物・同じ向き
    6⁠か⁠月 +0.2612⁠か⁠月 +0.37
  4. 銅原材料と農産物・同じ向き
    6⁠か⁠月 +0.1112⁠か⁠月 +0.15
  5. 信用​スプレッド信用と金融ストレス・逆向き
    6⁠か⁠月 −0.0112⁠か⁠月 −0.09
  6. OFR​ストレス信用と金融ストレス・逆向き
    6⁠か⁠月 −0.0512⁠か⁠月 −0.16
  7. 各国の​実質住宅価格不動産・同じ向き
    6⁠か⁠月 −0.2612⁠か⁠月 −0.70
要因米インフレ率との関係過去12⁠か⁠月自らの過去と比べた押す力の強さ関係が成り立つ頻度押す力が強いとき、その後同じ向きだった割合
商品総合平常より速く上がると、その後米インフレ率は上がりやすい+47.8%
データは2026⁠年⁠9⁠月まで
歴史の92パーセンタイル10⁠年区間の67%69%(259⁠か⁠月)
原油平常より速く上がると、その後米インフレ率は上がりやすい+71.8%
データは2026⁠年⁠9⁠月まで
歴史の90パーセンタイル10⁠年区間の58%69%(259⁠か⁠月)
食料平常より速く上がると、その後米インフレ率は上がりやすい+15.8%
データは2026⁠年⁠9⁠月まで
歴史の64パーセンタイル10⁠年区間の42%63%(259⁠か⁠月)
銅平常より速く上がると、その後米インフレ率は上がりやすい+45.0%
データは2026⁠年⁠9⁠月まで
歴史の32パーセンタイル10⁠年区間の42%64%(259⁠か⁠月)
信用​スプレッド平常より速く上昇すると(借入が高くなり、市場が引き締まる)、その後米インフレ率は下がりやすい+0.03ポイント
データは2026⁠年⁠9⁠月まで
歴史の34パーセンタイル10⁠年区間の56%57%(207⁠か⁠月)
OFR​ストレス平常より速く上昇すると(借入が高くなり、市場が引き締まる)、その後米インフレ率は下がりやすい+0.08
データは2026⁠年⁠10⁠月まで
歴史の51パーセンタイル10⁠年区間の50%71%(99⁠か⁠月)
各国の​実質住宅価格平常より速く上がると、その後米インフレ率は上がりやすい−1.5%(8経済の中央値)
データは2026⁠年第2四半期まで
歴史の45パーセンタイル10⁠年区間の40%79%(73四半期)

7つの押す力は7本の別々のモデルから出ていて互いに重なっている(たとえば商品総合の約57%は原油で、食料も含まれます)ため、押す力は足し合わせられません。当サイトはひとつの点数にもまとめません。見るのは向きです:4つが押し上げ、3つが押し下げ。

ステップ4・過去は当たったか

多くの要因が同じ向きに押していたとき、その後1⁠年間の米インフレ率がその向きに動いたのは62%

2001⁠年⁠2⁠月から2025⁠年⁠9⁠月まで、月次の6要因(各国の​実質住宅価格は四半期データのため、ここでは数えていません)の多くが同じ向きに押していた月は245⁠か⁠月あり、その後12⁠か⁠月間に米インフレ率がその向きに動いたのは62%でした。裏返せば、38%は動きませんでした。

単独の要因の押す力が強いとき(自らの歴史で最も強い3分の1)、その後同じ向きだった割合は57%~79%(表の最後の列)。当時までのデータだけで計算し直すと56%~77%です。どの関係もすべての年代で成り立つわけではなく、成り立つのは10⁠年区間の40%~67%にとどまります。

ステップ5・次号で何を見るか

3つの注目点

  1. 商品総合、原油の上昇が続くかどうか。今号の押し上げは主に過去1⁠年の大幅な上昇によるものです(商品総合 +47.8%、原油 +71.8%)。上昇が止まれば、押す力は時間とともに小さくなります。
  2. 各国の​実質住宅価格の次の四半期。最も強く押し下げている要因ですが、データは2026⁠年第2四半期までで、ほかの要因より3⁠か⁠月遅れです。
  3. 信用​スプレッド、銅。いま押す力が最も小さい要因です(信用​スプレッド −0.09、銅 +0.15)。小さいからといって重要でないわけではなく、大きく動けば押す力も大きくなります。

考えてみよう:もし商品総合が来月から動かなくなったら、表のどの欄の押す力が先に小さくなるでしょうか?原材料と農産物と不動産の綱引きで、押す力が長く続くのはどちらでしょうか?

このページが示さないこと

読む前に

方法と修正の記録

どう計算したか、何を変えたか

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